2024年11月26日
【コラム】空き家に潜む火災リスク!収れん火災とは?
みなさん、「収れん火災」という言葉はご存知でしょうか?
太陽光がレンズや鏡により反射又は屈折して1点に集まることを収れん現象といい、その場所に可燃物があると火災に至る場合があります。
2024年11月18日午前11時半ごろ、越前市市野々町の木造2階建ての空き家にて火災が発生しました。
この空き家は約1か月前から空き家となっており、火の気はないにもかかわらず火災が発生しました。
上記の火事の原因は、「太陽光」と「鏡」とみられています。
今回は空き家に潜む「収れん火災」の危険性についてご紹介します。
1.収れん火災とは
太陽光がレンズや鏡により反射又は屈折して1点に集まることを収れん現象といい、その場所に可燃物があると火災に至る場合があります。
1-1.収れん火災の仕組み
太陽からの光が何らかの物体により反射又は屈折し、これが1点に集まることを収れん現象といい、その場所に可燃物がある場合、熱が蓄積し発火に至る場合があります。
この収れん現象によって火災に至ったものが収れん火災です。
収れん現象の発生原因として、虫眼鏡のような凸レンズによって透過光が屈折して1点に集まるものと(図1)、凹面鏡などによって反射光が1点に集まるものの2種類があ
ります(図2)。
(図1)
(図2)
小学生の頃、理科の授業で虫眼鏡を使って黒い紙を焦がした実験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
それと同じ原理になります💡
例えば、下記のようなものでも収れん火災の原因となる恐れがあります。
■太陽光を屈折させるもの
・虫メガネ ・水入りのペットボトル ・金魚鉢などの水槽
・水晶玉 ・置き時計(鏡やガラスを取り付けてあるもの)
・車の窓ガラスに付けた吸盤 など
■太陽光を反射させるもの
・スチール製の調理用ボウル ・スチール製の鍋蓋 ・鏡など
これらの物は、家庭内にもある身近なものばかりですが、光の集中効果によって非常に危険な状況を引き起こす可能性があります。
空き家では、上記の物が適切に管理されていないことが多く、収れん火災の危険性も高まります。
2.「収れん火災」は冬に起こりやすい?
消費者庁に寄せられた事故情報データバンクには、平成22年4月から令和2年9月までに収れん火災に関連する事故情報が20件寄せられています。
発生月別に見ると、1月が6件と最も多く発生しており、4月5件、11月4件と、日差しが強くなり始める時期、太陽の高度が低く部屋の奥まで光が差し込む冬場に多く発生する傾向が見られます。ただし、発生の仕組みを考えると、1年中いつでも起こり得る火災です。
発生月別収れん火災件数
3.「収れん火災」の対策方法
収れん火災は普段火の気のない場所で発生するため、その仕組みを知って、思わぬ火災が発生しないように注意することが必要です。
3-1.窓際や太陽光が差し込む範囲には、収れん現象が起こる可能性がある鏡やガラス玉等を置かないようにしましょう。
空き家内の窓の近くなど光が差し込む場所には、透明な球体ばかりでなく、花瓶や金魚鉢などの透明なものや、拡大鏡などの太陽光を反射させるものを置かないように注意しましょう。
あわせて、部屋の中のどこまで太陽光が届くかも確認し、その範囲内には太陽光を反射させるものは置かないようにしましょう。
3-2.カーテンやブラインドを使用し対策を行いましょう。
東京消防庁によると、出火時間帯は10時台から15時台が多く日差しが強く日の傾いている15時台が最も多く発生しています。
特に空き家の場合は収れん火災が発生しないように、カーテンやブラインドを活用し太陽光が入らないようにすることも効果的です。
また隙間から光が差し込むこともありますので、鏡などに布を被せましょう。
3-3.屋外に放置されたバイクや自動車、水の入ったペットボトルに気を付けましょう。
空き家になった庭などに、使わなくなったバイクや自動車をそのままにしていませんか。
自動車のガラス面に貼った透明な吸盤、自動車のタイヤホイール、バイクの透明なパーツでも収れん火災が起こっています。
収れん火災の危険性を十分に認識するとともに、燃えやすい物を放置しないように注意しましょう。
また消防防災博物館の火災原因調査によると、ペットボトルもレンズの役割となり、収れん現象を起こすことが分かっています。
飲み物が入ったペットボトルを自動車内に放置することや、水が入ったペットボトルを猫よけのために建物の周囲に置くことも避けましょう。
3-4.定期的な管理を行いましょう。
空き家の収れん火災を防ぐには定期的な管理が重要です。
長時間放置されたゴミや枯れ葉なども収れん火災の発生元になる可能性も十分に考えられます。
定期的な管理を行うことで収れん火災の原因を事前に排除することが重要です。
4.まとめ
今回は「収れん火災」の概要・対策法についてご紹介しました。
空き家だから火の気もないから大丈夫とそのまま放置してしまうと思いもよらないところから火災が発生するかもしれません。
万が一火災が発生した場合には、所有する空き家や家財道具はもちろん、周辺に甚大な被害を与えてしまうかもしれません。
空き家の収れん火災を防ぐには、定期的な管理が必要となります。
しかし、遠方に住んでいるためなかなか管理ができない…という方も多いのではないでしょうか。
空き家の管理に負担を感じた際には、売却・買取なども視野にいれてみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
出典:消費者庁:鏡やガラス玉で起こる「収れん火災」に注意!-日差しが部屋の奥まで届く冬場に発生しています-
宗像地区消防本部:「収れん火災」とは・・・?