2024年10月4日
【コラム】空き家数が30年間で2倍に!?
こんにちは、リユースせいわです。
総務省は2023年(令和5年)10月1日時点で「住宅・土地統計調査」を実施しました。
この調査は1948年(昭和23年)より5年ごとに実施し、今回で16回目の調査結果の公表となりました。
この調査結果より、空き家の数は30年間で約2倍となっている結果が報告されています…!
今回は、総務省より公表された「令和5年住宅・土地統計調査及び世帯に関する基本集計(確定集計)結果」の中から空き家に関する結果に焦点をあてご紹介します。
1.総住宅数と総世帯数
・総住宅数は6504万7千戸、2018年から4.2%の増加となり、過去最高
・1世帯当たりの住宅数は1.16戸と、2013年以降は同水準で推移
2023年10月1日時点における日本の総住宅数は6504万7千戸で、2018年と比較し、4.2%(263万9千戸)の増加、総世帯数は5621万5千世帯で、2018年と比較し、4.1%(221万4千世帯)の増加となりました。
1世帯当たりの住宅数について、1963年までは総世帯数が総住宅数を上回っていましたが、1968年に逆転し、その後は総住宅数が総世帯数を上回っています。
2023年は1世帯当たりの住宅数が1.16戸と、2013年以降は同水準で推移しています。
引用:令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果(総務省:報道資料)
2.空き家
・空き家数は900万2千戸と過去最多、空き家率も13.8%と過去最高
・賃貸・売却用や二次的住宅(別荘など)を除く空き家が36万9千戸の増加
総住宅数のうち、空き家は900万2千戸と、2018年(848万9千戸)と比べ、51万3千戸の増加で過去最高となりました。
また総住宅数に占める空き家の割合(空き家率)は13.8%と、2018年(13.6%)から0.2ポイント上昇しました。
また、空き家数の推移をみると、これまで一貫して増加が続いており、1993年から2023年までの30年間で約2倍となっています。
空き家数のうち、賃貸や売却などの活用及び今後活用予定のない空き家は385万6千戸と、2018年と比較し、36万9千戸の増加となり、総住宅数に占める割合は5.9%となりました。
引用:令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果(総務省:報道資料)
3.高齢者のいる世帯の状況
また、今回の調査で注目したいポイントが高齢者のいる世帯の状況となります。
・主世帯の42.7%が高齢者のいる世帯
・高齢者のいる世帯のうち、高齢単身世帯が32.1%を占める
65歳以上の世帯員がいる主世帯(以下、「高齢者のいる世帯」という。)の推移をみると、
2013年には2000万世帯を超え、2023年では2375万世帯となっており、主世帯全体に占める割合は42.7%と、
2018年に比べ、0.7%ポイントの上昇となりました。
引用:令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果(総務省:報道資料)
上記の調査結果から、今後数十年は潜在的に空き家になる可能性が高い住宅が多いことがわかります。
4.空き家を相続・所有した場合どうしたら?
総務省が調査を実施した、令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計の結果をみると、空き家は増加傾向にあり、また今後も空き家が増加すると考えられます。
空き家を所有する要因として「相続」が上位となり、今後ご実家を相続することは誰しもが起こりうる可能性を秘めています。
誰も住んでいない空き家は老朽化の進みが速く、どんどん市場価値が下がり、最終的には売却できない…なんてことも。
上記のことを踏まえ、空き家所有・相続した場合にはできるだけ早く対応を行うことをおすすめします。
下記では活用方法についてご紹介します。
活用方法:①売却
空き家を相続等で取得した場合、空き家を売却するに当たって一定の条件を満たせば、所得税・個人住民税において譲渡所得から3,000万円までの控除される特例措置を受けることができます。
主な要件については下記をご確認ください。
国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得3,000万円特別控除)」
また、売却することにより空き家を管理する費用や労力も抑えることができます。
今後空き家を活用する予定がない方は売却がおすすめです。
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活用方法②解体する
空き家を解体することで、管理などのわずらわしさを解消することができ、また売却の際にも老朽化した建物が建っている土地より更地の方が高い価格で売却することができます。
また空き家を解体する場合、各自治体によっては補助が受けられる場合があります。
詳細については各自治体のサイトや窓口に問合せすることをおすすめします。
ただし、更地にしてしまうと固定資産税の軽減措置(住宅用地特例)が受けられなくなるので注意が必要です。
活用方法③空き家管理代行サービス
空き家が遠方にあり、ご自身で管理が難しい場合は空き家の管理代行サービスの活用も有効的な手段のひとつです。
今後空き家の活用予定がある場合には有効ですが、活用の予定がない場合は費用がかかるため長期的にみると費用がかさんでしまうことになるので注意が必要です。
活用方法④貸し出す
建物は誰も住んでいない状態が続くと、老朽化がどんどん進んでしまい、結果としてすぐに人が住めない状態になってしまいます。
建物を長く使うためには使い続けることが大切です。人が住むことにより湿気や害獣・害虫の発生を防ぐことができます。
また、家を売却することに抵抗がある方も手放すことなく空き家を活用することができる選択肢のひとつとして有効です。
5.まとめ
今回は総務省より公表された「令和5年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計」についてご紹介しました。
空き家問題は、今や日本全国で取り組むべき問題となり、国や地方自治体も対策に取り組んでいます。
空き家が地域に増えてしまうと、景観の悪化、犯罪率の悪化、また地震などの災害が発生した際は倒壊など命に係わる問題となります。
もちろん今まで過ごしてきた思入れのあるご実家を手放すことは寂しさもあると思いますが、管理が難しい場合には上記のような、活用方法を検討してみてはいかがでしょうか。
総務省の公表する「令和5年住宅・土地統計調査及び世帯に関する基本集計(確定集計)結果」の詳細につきましては、総務省ホームページをご確認ください。
総務省HP:令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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※本記事の掲載内容は執筆時点の情報に基づき作成されています。公開後に制度・内容が変更される場合がありますので、それぞれのホームページなどで最新情報の確認をお願いします。
出典:令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果(報道資料)