2024年6月25日
【コラム】令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」について
こんにちは、リユースせいわです。
今回は令和6年3月に国土交通省より発表された「土地問題に関する国民の意識調査」についてご紹介します。
1.「土地問題に関する国民の意識調査」とは
国土交通省では、平成5年度より毎年「土地問題に関する国民の意識調査」を公表しています。
調査対象は全国の市区町村に居住する18歳以上とし、3000人を対象に調査を実施しています。
調査事項は、
①身近に感じる土地問題などについて
②住居の所有・形態・立地等について
③土地に関わる情報の提供・利用について
④土地の所有・利用・売買等について
上記4つの調査事項となっています。
この調査の目的としては、土地政策の企画・立案の基礎資料として活用する目的としています。
それでは、調査結果について抜粋してご紹介します。
2.身近に感じる土地問題などについて
(1)調査結果より、日頃、土地に関して身近に感じる問題として
・「空き家・空き地や閉鎖された店舗などが目立つこと」…52.4%
・「手入れされていない農地や山林が増えていること」…33.4%
・「老朽化した建物の密集等、災害時の不安が大きいこと」…29.1%
上記の3項目が、上位となりました。
過去の調査結果においても同様の結果となっており「空き家・空き地」問題が身近に感じることが増えたことを表しているのではないでしょうか。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(2)「空き地が増えることについて、どのようなことが問題と感じますか」という項目では
・「雑木・雑草の繁茂」… 66.4%
・「ゴミの不法投棄」…57.3%
・「不審者の侵入や放火」…44.0%
・「害虫の発生や野良猫などの集中」…43.5%
上記の4項目が上位の回答となりました。
上記の4項目は地域の景観や治安問題にもつながり、生活に密着した問題点が上位となっています。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(3)「あなたがお住まいの地域に、管理不全状態の土地(管理が行き届いていない土地等)はありますか」という項目では、
・「ある」…35.0%
・「ない」…24.9%
・「わからない」…36.5%
との結果となりました。
人口規模別にみると、「ある」と回答した割合は人口が少なくなればなるほど高くなっており、地方の「空き家・空き地」問題の現状を表しているのではないでしょうか。
また、「わからない」と回答した割合は人口が多くなるほど高くなる結果となりました。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
3.住居の所有・形態・立地等について
(1)住まいの立地に重視するもの
「あなたは、お住まいの立地として、どのような点を重視しますか。」という項目では
・「日常の買い物など、生活の利便性が高いこと」…27.0%
・「住み慣れた場所であること」…18.0%
・「治安が良いこと」…13.9%
上記3項目が上位となりました。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(2)現住居の永住意向
「今後、現在のお住まいにどのくらいお住みになるつもりですか」という項目では、
・「住み続ける(計)」…74.5%
・「たぶん住み続ける」…43.0%
・「永住するつもり」…31.5%
・「住み替える(計)」…24.0%
・「将来的に住み替えるつもり」…16.0%
上記の調査結果が報告されています。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(3)所有と賃借の志向
「ご自身が住むための住宅の所有・賃借について、どのようにお考えですか。」という項目では、
・「土地・建物については、両方とも所有したい」…65.0%
・「借家(賃貸住宅)で構わない、又は望ましい」…17.5%
・「建物を所有していれば、土地は借地でも構わない、又は望ましい」…3.0%
「土地・建物については、両方とも所有したい」と回答した割合が高いことは前回までと同様ですが、割合としては減少傾向にあります。
逆に「借家(賃貸住宅)で構わない、又は望ましい」と回答した割合は過去最高の数値となっています。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
3.土地に関わる情報の提供・利用について
(1) 空き家・空き地バンクの認知度
「市町村等が空き家・空き地を紹介する、いわゆる「空き家バンク」又は「空き地バンク」をご存じですか」という項目では、
・「知っている」…23.7%
・「名前だけは聞いたことがあるが、どのようなものか知らない」…40.0%
・「知らない、聞いたことがない」…33.1%となっています。
上記結果から、空き家の流通量を増やすためにも「空き家バンク」の認知度を上げなければならない結果となっています。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
4.土地の所有・利用・売買等について
(1)自宅以外の所有地の取得経緯
「あなた、又はあなたの配偶者が所有している現在の居住地以外の土地は、どのようにして取得されましたか。」という項目では、
・「相続により取得した」…73.2%
・「購入により取得した」…29.1%
上記の回答が上位を占め、約7割の方が相続により自宅以外の所有地を取得していることがわかります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(2) 自宅以外の所有地(未利用地)の現況
「現在利用していない土地は、現在どのような状況でしょうか。」という項目では、
・「空き地となっている(空き家・空き建築物等はない)」…46.5%
・「空き家・空き建築物がある」…21.7%
上記のように、相続等で自宅以外の所有した方の半数以上は「空き家・空き地」として放置されているいことがわかります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(3)自宅以外の所有地(未利用地)の未利用理由
「現在利用していない土地は、なぜ利用していないのですか。」という項目では、
・「遺産として相続したが、今のところ利用する予定がないため」…49.0%
・「体力的な問題や後継者不足のため(農地、山林、商店・工場跡地など)」…23.6%
上記の2項目が上位の回答となっており、相続後、そのまま未活用の方が多いことがわかります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(4)自宅以外の所有地(未利用地)の保有で感じる負担
「あなた又はあなたの配偶者は、誰も居住していない又は利用していない土地を保有することで負担を感じていますか。又は、負担を感じると思いますか。」という項目では、
・「草刈り等の管理作業に負担を感じている、又は感じると思う」…58.0%
・「税金や管理費用の金銭的な負担を感じている、又は感じると思う」…40.8%
・「遠方にあり、わざわざ行くことに感じている、又は感じると思う」…27.4%
上記のように、「空き家・空き地」を所有している方の中には管理面・税金面において負担と感じていることがわかります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(5)土地の管理水準
「誰も居住していない又は利用していない土地の管理は行き届いていると思いますか。」という項目では、
・「行き届いている」…49.6%
・「行き届いていない」…31.2%
との結果が報告されています。
半数の方は行き届いていると回答していますが、約3割の方が管理が行き届いていないと感じていることがわかります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
(6)土地・住宅の相続対応
「あなたまたはあなたの親や家族は、現在または将来の土地や住宅の相続について対応されていますか。」という項目では、
・「親や家族との話し合いや専門家等との検討を行っている」…24.8%
・「何も対応していない」…」53.1%
との調査結果が報告されています。
過去の調査結果と同様、「何も対応していない」が上位となっており、相続について話をする機会がないことが分かります。
国土交通省:令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について
5.まとめ
今回は、土地問題に関する国民の意識調査」について抜粋してご紹介しました。
調査結果からも、「空き家・空き地」に関する項目も増えています。
「空き家・空き地」をそのままにしておくと、雑草の繫茂・ゴミの不法投棄などに繋がり、近隣住民へ迷惑をかけてしまう可能性があります。
また、適正な管理をするために、草刈りなどの定期メンテナンス、固定資産税の支払いなどを負担に感じている方もいることがわかります。
調査結果より、将来の土地や住宅の相続について何も対応していない方が約5割となっています。
利用していない「空き家・空き地」を管理することは所有者にとっても負担になる可能性があります。
早めにご家族の方と話し合い、今後について話し合うことが「空き家・空き地」問題の解決にもつながるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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