
2025年7月25日
【コラム】相続した実家を空き家のままにしておくリスクとは?
実家を相続したものの、誰も住まずにそのまま空き家にはしていませんか?
核家族化・高齢化が進む日本では、誰も継がない実家の処理や管理に悩まれている方が増加しています。
誰も継がない実家を相続した場合、様々な負担やリスクが生じます。
今回は、誰も継がない実家を相続した際のリスクや注意点をご紹介します。
1.誰も継がない空き家になった実家を所有するリスク
相続した実家を空き家のまま放置すると様々なリスクが生じます。
①維持費の負担
誰も住んでいない空き家であったとしても、固定資産税、管理費や火災保険料などの
様々な維持費が発生します。
固定資産税は、不動産の所在地や面積、建物の構造などによって様々ですが
年間数十万円以上支払うことも少なくはありません。
また、所有する実家の管理維持のために定期的な清掃を行わなければなりません。
近隣であれば問題ないですが、遠方に住んでいる場合は交通費や管理を外注する場合には
もちろん費用がかかります。
火災保険や地震保険も海賊的なのコストとして計算しておく必要があります。
空き家は火災リスクが高いので、保険料は住居中の家より割高になる点も理解しておきましょう。
②特定空き家に指定される可能性も…
2015年に制定された空き家対策特別措置法により、適切な管理がされていない空き家は「特定空き家」に指定することが可能となりました。
※特定空き家とは、倒壊の危険性や著しく保安上危険、著しく景観を損ねるなど、周辺の生活環境に悪影響を及ぼしていると認められる空き家を指します。
この法律により、今まで適切な管理が行われておらず近隣に悪影響を及ぼしていた空き家を
自治体が所有者に指導・勧告を行えることとなりました。
自治体からの指導・勧告に従わない場合には、罰金刑や行政代執行の対象となる可能性があり、
解体に掛かった費用は所有者が負うこととなります。
また特定空き家に指定され、その後も空き家を放置していると住宅用地特例の軽減措置の対象から
除外され、翌年から固定資産税が最大6倍に引き上げられてしまします。
このようなリスクを回避するためにも、適切な管理や対策が求められます。
③空き家の放置は資産価値に大きく影響
空き家の放置は資産価値に大きく影響します。
不動産の資産価値とは、現在の不動産そのものの価値のことを指し、地域相場や新築時の建築価格などではありません。
どうしても新築時と比較すると、築年数の経過により資産価値は下がってしまいます。
また、管理されずに放置された空き家は老朽化のスピードが早い傾向にあります。
人が住んでいることで定期的な換気や雨漏りや外壁などの修繕箇所をすぐに発見することができます。
空き家状態だと、修繕箇所の発見が遅れてどんどん老朽化が進むことで資産価値が下がる要因となります。
そのため、いざ不動産を売却を検討した際に希望する売却価格を下回ってしまうかもしれません。
④近隣トラブルに発展する恐れも…
長年適切な管理が行われていない空き家は近隣に様々な悪影響を及ぼす可能性も…
例えば、空き家の敷地内にゴミが不法投棄されてしまったり、荒廃・老朽化により景観上の問題が生じる可能性も。
また、空き家が犯罪の拠点になる可能性もあり、地域の治安悪化、放火、空き巣などの犯罪も増加しています。
また、空き家を放置することは、近隣に悪影響を及ぼすだけではなく、空き家の所有者にとっても大きなリスクが生じます。
例えば、建物の一部が倒壊し、通行人や近隣の方に損害を与えた場合には所有者には民法第717条による損害賠償責任を負う可能性もあります。
2.空き家を手放す方法は?
上記の通り、相続した実家を空き家のままにしておくことは様々なリスクが生じます。
そのため、将来活用する予定のない空き家は所有し続けるよりもなるべく早くに
対策を行うことをお勧めします。
空き家を手放す方法として以下が挙げられます。
①第三者に譲渡する
②相続放棄する
③空き家バンクを活用する
④売却する
①第三者に譲渡する
不動産の無償譲渡とは、土地や建物を無償(無料)で他の人に譲り渡すことです。
しかし、法律的には「贈与」として扱われるため、譲渡側には贈与税や譲渡所得税、
受取側には贈与税や不動産所得税、固定資産税精算金や登記にかかる費用が必要となります。
なかには、受取側の負担を減らすため譲渡側が費用を負担するケースもあります。
②相続放棄する
続放棄とは、相続人としての権利・義務をすべて放棄することです。
相続放棄をすることで、不動産の所有権だけでなく、プラスの財産(預貯金、有価証券など)とマイナスの財産(借金など)を一切相続する必要がなくなります。
しかし、相続放棄には期限があり、相続開始を知った日から3ヶ月以内に行う必要があります。
また、相続放棄は、すべての相続財産を放棄する必要があるため、
現金などの相続したい財産がある場合は、相続放棄はできません。
そのため、相続放棄を選択する場合には親族間で慎重に話し合い、他に方法も視野に入れながら検討することが重要です。
さらに、相続放棄後も相続開始時点ですでに実家を占有していた場合は、
他の相続人が管理を開始するまでの間、責任を持って管理を続ける必要があります。
完全に管理責任から解放されたい場合は、相続財産清算人を家庭裁判所に選任してもらう必要がありますが、
その費用は数十万円から数百万円程度かかる可能性もあります。
③空き家バンクを活用する
「空き家バンク」とは、主に自治体や自治体から委託を受けた団体によって運営しており、インターネット上にて空き家物件情報を提供するシステムのことをいいます。
空き家バンクには、空き家を売りたい人・貸したい人の空き家情報が掲載されており、自治体などが窓口となり、それらを買いたい人・借りたい人をつなぐサービスとなります。
空き家バンクを活用するメリットとしては、無料で利用できる点や不動産会社から売却が難しいと言われた古い住宅であっても登録することができます。
また、自治体が運営していることもあり自治体によっては補助金や助成金を活用することもできる場合もあります。
しかしながら、空き家バンクは営利目的ではない為、一般的な不動産会社のような
積極的な営業は期待できず、なかなか売却に至らないという可能性もあります。
また、不動産の取引に関して購入希望者とのやり取りは所有者が行うこととなります。
売主・買主の双方が不動産取引に関して知識がない場合、話がなかなか進まなかったり、また些細な事からトラブルに発展する可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、自治体によっては地元の宅建業者や不動産業者に仲介を委託している場合もあります。
④売却する
空き家を所有している場合、売却も有力な選択肢のひとつです。
空き家の期間が長引くほど建物の劣化が進み、市場価値は下がってしまうため、なるべく早く売却に踏み切ることが大切です。
空き家の売却する際の相談先として一番はじめに思い浮かぶのが不動産会社ではないでしょうか。
不動産のプロである不動産会社に相談することで、売却を希望する空き家の査定や売却時のアドバイスをしてくれます。
不動産会社の評判や実績など確認することも大切ですが、直接いくつかの不動産会社に相談し、ご自身にあった不動産会社を選ぶことをおすすめします。
3.まとめ
今回は相続した実家を空き家のまま放置するリスクや対策方法についてご紹介しました。
空き家のまま放置すると、管理や維持費など住んでいないのにも関わらす様々な負担が生じます。
空き家になった実家を相続した場合には早めの対策が必要ですが、ご自身の状況や
親族間での話し合いを疎かにしてしまうと後々後悔してしまうかもしれません。
まずはお近くの不動産会社や司法書士事務所などの専門家に相談し、ご自身にあった対策をとることをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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